星影にひそむ星々の会話~星座の文法~

精神障害者ピアサポーターをしている僕の徒然

ほんとうに

ちっとも可愛くない。

ほんとうに、わたしはちっとも可愛くない。

心名残の神戸の街で、いつも狼狽えながら凍えていた、

孤児だと常に感じていた、わたしは万人に棄てられた。

打ち棄てられた浜辺の波打ち際で、鳶までもが馬鹿にする、

旋回しながら鳶は、軽く重たく嗤い続ける。

やめて、と言ったが不本意なキスをされ、

馬鹿にしていた馬鹿な男に強姦された。

「純真な顔をしているお前のような奴は!」

馬鹿な男はそう言って、わたしの裸体に顔を埋めて泣いていた。

 

いつものSM倶楽部に帰る、いつも。

そこで「女王様」と呼ばれている。

「女神」とも「天使」とも呼ばれているが、

馬鹿な男の言ってることだ、勝手にさせておこうじゃない。

 

電車に乗ると誰もがスマートフォンと睨めっこしているから、

その真剣なのが怖くって、

タクシーを大抵は使う。

 

「西麻布」

ぶっきら棒に運転手に言う。

「お釣りはいらない」

 

心が不自由だと、身体までもが不自由になる。

誰か、わたしが死ぬ前に言ってほしい。

ほんとうにお前は可愛いよ、そう嘘ついてほしい。

お願いだと不本意だが最後に微笑んでおこうか。