星影にひそむ星々の会話~星座の文法~

精神障害者ピアサポートをしている僕の徒然

時を駆け抜けろ‼︎

じわり、また時間が残酷に去っていく。

ゆらり、また空間が眩暈と共に伸縮する。

 

僕たちは、僕たちにまだ見出されず、ひとり取り残されたように、孤児としてまた動く書物として、とろけた時間の中で朽ち果てようとしている。様々な思想が脳裡に展開しては空回りを繰り返す。読書するという思いつきや、恋をするという重宝な気紛れで、かろうじて生きているだけの僕たち。そうこうしているうちに実存は僕たちに愛想を尽かし、恋人というあらゆる恋人たちが僕たちに愛想を尽かす。あのあらゆる恋、そして僕たちは数ダースの恋愛小説を書いた。都会の乱痴気騒ぎを。

 

溢れ返る涙と、零れ落ちそうな頰笑み。喘ぎ声。あの頃の大量のアルコールを、アフリカ大陸の住民でさえ見たことがないという。銀色の雨の色ももう分からない。夢を見すぎて、夢の中で漂い、うつつの彼方で酔い痴れる。

 

失われた時を求めて』という気紛れの思いつきに蝕まれ、「やめなよ」と指摘されても読書を決してやめない頑なな僕たちに、明るさがあっただろうか? 六本木に吐瀉物を撒き散らす愚かな冴えない中年男に嘲りの一瞥を与えたのは、誰?

 

感傷という堕落。

 

天使の収穫祭に、妖精であるかのような振る舞いを、垣間見せたのは、確かに僕たちだった。違う?

 

失い、失い、失い、きょうは桜桃忌。

 

個人主義だった。個人主義に過ぎなかった。個人主義で充分だった。道草し、遠回りし、随分と悩みもしたが、時間を懸命に生き、瞬間瞬間を永遠に繰り返す僕たち。時を駆け抜ける僕たち。f:id:atorie-hama3o2o3s1965447:20160619170157j:image