星影にひそむ星々の会話~星座の文法~

精神障害者ピアサポーターをしている僕の徒然

依存症のガールフレンド

覚醒剤の使用による統合失調症です」そう彼女が僕に打ち明けたときから、私たちの奇妙なロマンスが始まった。最高の美貌、というよりも、最強の美貌を誇る彼女の風貌に勝る美女を金輪際、見たことがない憐れな僕は、以来、ナンバー1の女性と出会える筈も到底なく、ナンバー2の女性との交際に甘んじなければならない屈辱を味わうことになる。どんな女優も、彼女よりも美しくはなく、どんなモデルも、彼女のプロポーションよりも明らかに劣っている。そういう比較、こんなに馬鹿らしいことはない。というのも美の絶対を相対的に捉えようとする虚しい試みくらい愚かしいことなどないのだから。


犬しかいない、そんなこの東京の実態に、打ちのめされる。メタファーの時に野蛮なのを知り尽くしている僕ですら、ついついメタファーを口走りそうになる。


気が狂って、気が狂ったかのように笑う人たちも、いる。


快楽のためにありとあらゆるクスリに手を染めた僕のガールフレンド、数学を遙か下方に見下ろして小馬鹿にしながら、ひたすらベッドの中で身を捩らせる。この化学者に柔らかい肌を与えた神を僕は憎まない訳にはいかなかった。そもそもモラルなど全く知らずに生まれた私たちの裸体に、社会規範は荒唐無稽な戯れ歌に過ぎなかったのかもしれない。そう、今も僕は錯乱しそうになるのだが、「追憶」という虚しい時間のトリックに騙されるほどのバカではありはしないのが僕だ。そういうこと、役に立たない茶番劇を僕は「主人公」に任せておきたいと思う。


いちいち選択する余地がある人にとって洗濯は苦手なことで、特に一切を洗濯するなどできない。好奇心旺盛なその旦那衆は、やがて知性をすっかり失うことになる。干からびてしまう。半ば動物の彼らの、銀座のレストランでの奇妙なまでの植物的なフォークの使い方に、洗濯屋は……