星影にひそむ星々の会話~星座の文法~

精神障害者ピアサポーターをしている僕の徒然

小説

眩暈

そよ風が吹いている。 少し生暖かい。 悪い報せは今のところ届かない。さりとて佳い報せがある訳でもない。 病気なのかもしれない。グラスを傾けながら、なんとなくそう思った。 私は生きているのだろうか、彼女はそう思考を続けたが、漠然としていて、とり…

タトゥー、グロス、ベッドの外のキス

そんなに熱くもないキスを私はごくありきたりに終わらせた。TVの陳腐なドラマが「フツー」と呼んでいる、そういうキスだった。私はちょっと有名な「フツー」の大学で理学を学んでいる。芸術学部にほんとうは籍を置くつもりだったが、法学部と理工学部を受験…

初恋

月の見えない今宵の空を縦に横に引き延ばし、朧な春のそよ風で割ってみれば、僕に確かな時間が得られるのかどうなのか、不安や心配が舞い降りてかなりな年月が経っているからもう分かりもしないのだけど、意気地なしと揶揄されるのも癪だから、隅田川のテラ…